11月7日(月)に,岐阜大学,平成医療短期大学,岐阜薬科大学と合同授業(多職種メディカルケアチーム医療教育(MMeCTE:Multidisciplinary Medical Care Team Education))が,平成医療短期大学で実施されました。
この授業には,岐阜大学医学部医学科の4年生104名,平成医療短期大学の看護学科及びリハビリテーション学科の2年生219名,岐阜薬科大学の4年生84名,総勢407名が参加しました。1グループ5人~6人にわかれ,36グループ(午後も同数)で課題に取り組みました。グループ多職種を意識し,それぞれの大学・学科の学生が1~2人いるように編成されています(人数が少ない学科はいない場合もありました)。
なお,授業の指導は上記3つの大学の教員が担当し,今年度は岐阜大学の医学教育開発研究センター(MEDC)の教員が全体のコーディネートを行いました。
授業では,アイスブレイクに続いて,まず第一部として「患者の状態と人生を理解する」というテーマで,患者を理解するうえの情報収集のためにDVD教材を見て学習しました。その後,配付されたシナリオを元に,各グループでカンファレンスを行いました。
シナリオは,【70歳男性,脳梗塞や糖尿病を患う患者の,在宅療養へ向けての退院準備カンファレンスの場面】です。
カンファレンスでは,それぞれの参加者が専門とする分野(医学,薬学,看護学,リハビリテーション学)の知見に基づいて,患者を理解するために様々な意見が交わしました。
その後,第二部として「患者のアセスメントとプランを立てる」というテーマで,DVD教材で多職種(医療専門職)カンファレンスのモデルケースを学び,各グループでカンファレンスを行いました。
ここでは,第一部で理解した内容をベースに,具体的にどんな働きかけをしていくのか,どんなことに注意する必要があるのかについて,積極的な意見が飛び交いました。
最後には,ロールプレイとして2つのグループが合体し「メディカルケアチーム」と「患者とその家族」に分かれ,在宅療養へ向けての退院準備についての説明とそれに対する質問が行われました。
医療に対する社会のニーズが大きく変化し,各医療専門職種が個別に治療等を行うだけではなく,診断・治療のプロセス,心理的,社会的なサポートも含めた"メディカルケアチーム(多職種連携医療チーム)"としての対応が必要になる時代になってきたことを受けて行われた本企画。参加者一人ひとりが,それぞれ分野の担当者として精一杯考え,発言をしているシーンが多く見られました。
目指す職種が違っても,この授業で学んだことを生かして,将来,様々な現場でチーム医療の重要性を認識して活躍する姿が目に浮かぶようでした。
文責:広報しゃくはち