附属動物病院の施設に関して提案します
附属動物病院に関して,設備に関して東海地方のトップレベルになるよう望む。開業獣医師の病院の方が設備が充実している現状を改善して,設備,人材の充実を計っていって下さい。
(応用生物科学部卒/40代男性より)
ご意見ありがとうございます。
本学応用生物科学部附属動物病院は,平成15年に獣医寄生虫病学,獣医臨床放射線学,獣医分子病態学の3研究室を新設して,6名の臨床教員を増員し,平成16年にCT棟,平成18年に外科手術棟を増築し,また岐阜,愛知,三重など地域の獣医師会との連携を強化したことによって,中核動物医療施設として認知されることとなり,病院の診療件数は,平成16年度の約5,000件から平成22年度は約8,100件と大幅に増加しました。その結果,既存施設の狭隘な環境では診療に支障が出るようになり,また地域の開業獣医師や伴侶動物のオーナーからは,より高度で先進的な機能を備えた新病院を求める声が高まってまいりました。加えて獣医学の教育・研究施設として,より充実した臨床教育・研究を実践できる施設が必要になりました。
このため,平成22年4月に新病棟(鉄筋コンクリート造2階建)とリニアック棟を竣工し,国立大学では初めてとなる高エネルギー型放射線治療器を導入しました。また,引き続き本館の改修と外科手術棟の入院棟への改築工事を行い,平成22年9月に完了しました(附属病院Webサイト)。
新病棟には7つの個室型診察室,脳外科手術にも対応できる陽圧手術室,集中治療室などを備え,本館には新たに歯科口腔外科診療室,内視鏡検査室,産業動物診療準備室を整備しました。また,マルチスライスCT装置,CアームX線装置,超音波画像診断装置,動物用内視鏡・腹腔鏡システムなどの画像診断装置と電子カルテを導入しております。
今後,高度動物医療施設としてより機能を高められるように核磁気共鳴装置(MRI)の導入を進め,中部地区で唯一の大学附属動物病院に相応しい施設に整備していきたいと考えております。
また人材育成に関して,学生への教育はもちろんのこと,開業医や勤務医など臨床獣医師を対象にして,教育講演や実習形式のセミナーを開催するなど卒後教育にも力を入れており,今後もさらに充実していきたいと考えております。