獣医学課程の教育・研究の充実について提案します
最近,口蹄疫,鳥インフルエンザ等,人畜共通伝染病が危ぶまれているが,中部地区唯一の獣医学科の役割は重要である。今後も疫病予防の中核基点として,発生を防ぐ啓蒙活動,危険予知に邁進して頂きたい。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)
先日日本Vet年次学会に出席し感じたことですが,昨年末,口蹄疫,鳥インフルの国際的大流行となっている現状です。岐大として即応態勢が取れるような,学際的な協力のもとに社会に貢献できる方向性が大変重要だと感じました。学校現場でも大変困っている現実を聞くにつけ何とか対応を急ぐべきだと感じました。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)
臨床は小動物偏重の感があります。産業動物に進出する学生教育を重視して戴きたいと思います。勤務,開業を問わず動物愛護の精神に徹し飼育者に信頼が得られる様,技術の向上は勿論,特に納得させる説得力と共に人格形成に重点をおいた教育をされて社会に出た場合,岐阜大学出身の獣医師は他校とは異色の人材と言われる様になれば一段と着目されると思います。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)
鳥インフルエンザ,口蹄疫病等の対策
愛知県にも鳥インフルエンザ禍が生じた。当地域唯一の獣医科をうたう割には表面に出てこない。産業獣医科を新設し,発生農場に派遣するなど積極的に貢献していただきたい。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/50代男性より)
獣医学教育に関して提案
大動物,産業動物診療教育を充実させ,地域畜産業を支える人材を育成するべきである。最近の小動物志向のみでは,FMDやHPAIに対応できない
(応用生物科学部(旧農学部)卒/60代男性より)
獣医教育は,大動物獣医師を目指す獣医師の養成をお願いしたい。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/60代男性より)
昨年,今年と九州や東海その他地方で,牛・豚の口蹄疫や鶏のインフルエンザが多発して農家経営に大きな被害を与えております。獣医学課程の教育・研究を充実して頂きたい。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)
ご意見ありがとうございます。
本学応用生物科学部は,文部科学省の公募事業「平成23年度 口蹄疫等家畜伝染病に対応した獣医師育成環境の整備事業」に申請し,採択されました。これは,口蹄疫対策をはじめとした我が国の家畜防疫対策を担う産業動物獣医師,家畜感染症・人獣共通感染症等への対策を担う獣医師の養成・強化を図るための教育環境の整備に必要な経費を支援するもので,本学の取組みが我が国の獣医学教育の水準の向上に資すると期待されたことにより採択されました。
この事業に採択されたことを端緒とし,外部専門機関との連携や,産業動物診療分野の教育で実績ある各地の大学が協力して,高度な臨床実習の実施及び全国的な実習システムの構築を目指しています。産業動物分野では,特に地域行政との連携が重要と考えております。
今後も中部地区唯一の獣医学教育を実践する教育機関の使命として,教育の質の向上をさらに目指し,国民の健康・生活への安心の確保に向け,口蹄疫等家畜伝染病に対応できる獣医師の育成に努めていきます。昨年度開催したシンポジウム「口蹄疫を理解する」のような社会への啓発活動も継続して実施していきます。
なお,教育研究体制をより充実させるために,現在,大学間を連携させた獣医学共同教育課程設置を検討しているところです。