2011/09/08【学長直行便】「大学運営」についてのご意見・ご提案にお答えします Vol.1

旧「農学部」から「応用生物科学部」への改名について提案します



【ご提案内容】

 農学部より応用生物科学部に新しく生まれ変わったわけだが,農学部の良き伝統がなくなり,農業と結びつく,実学・実習がなくなり残念である。

(応用生物科学部(旧農学部)卒/60代男性より)


 岐阜高等農林から農学部の基本理念及び社会貢献の方向性が,現学部編成にあまり見受けられないのは,少々残念です。

(応用生物科学部(旧農学部)卒/50代男性より)


 旧農学部の各科の現在の課程名が不明である。

(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)


 1.学部名が変わり,なじめない
 2.学部として行っていることを具体的に学部名で分かるように改名すべきと思う。

(応用生物科学部(旧農学部)卒/50代男性より)


 いただいた学長直行便のご挨拶の中に,農業・農学・食料・食育...という言葉が出て来ないこと,現代日本~将来(大変失礼と存じます)を語っているような危機感,寂しさを感じるのは私だけでしょうか。"農は国の基"として自覚し,その広さ,深さを追求してきた古い時代の私たちにとって,近代の生命とかエコ(ecology)が空しく思います。どうぞ自信を持って,農・食の言葉を使い,その学問・発展・維持に尽力いただきたい。

(応用生物科学部(岐阜農林専門学校農科)卒/70代男性より)


 昔の名称の農芸化学科に名称を戻して欲しいと思います。今の名称は分かりにくく,それが證據に名称の改正しきりである。

(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)

【回答】 事実上困難です

 ご意見・ご指摘ありがとうございます。
 本学農学部は,大正12年設立の岐阜高等農林学校にはじまる,本学で最も歴史が古い学部の一つであり,多くの卒業生を送り出してきております。平成16年に応用生物科学部へ名称変更となったことは,ご指摘いただいたように,卒業生の方にとっては寂しいことかもしれません。
 現在の岐阜大学・応用生物科学部とその研究科は,紛れもなく農学に源流を発し,教育と研究の柱は「食糧の安定供給」「環境の保全」「獣医学」です。大正13年の第1回入学式において東海林校長が新入生に述べた「教育の本義は人格を造ることである。凛として真摯な人を育てることこそ教育の究極である」の凛乎真摯,第2代校長の草場先生が職員に対して求めた「教育なるものは,常に『自ら自己を教育しつつある』先生でなければ,他を教育することはできぬ」の自化自育の精神を忘れることなく,OBの皆様が築きあげてきた歴史を踏まえ,温かみのある教育と農学を尊ぶ研究を一層進めて参ります。
 どうぞ,今後の応用生物科学部を見守ってください。