2016/06/07岐阜大学医学教育開発研究センター(MEDC)の新しい取り組み ~医学教育アソシエイト・フェローシップ認定制度について~

 岐阜大学には,医学教育の共同利用拠点(文部科学省による認定)である「医学教育開発研究センター(MEDC)」があります。
 このMEDCでは,「新しい医学教育の開発研究と普及」,「医学教育に貢献できる人材育成」,「国内外の医学教育機関との連携・共同研究」を行っており,2001年に発足して以来,約15年の歴史があります。
 医学教育分野で共同利用拠点としての認定(2010年4月~)されているのは,全国で岐阜大学のみです。

 そんなMEDCは,岐阜大学医学部の教育に取り組むのはもちろんですが,全国の共同利用拠点としても多くの取り組みを行っています。


ワークショップの様子


 その一つが,医学教育セミナーとワークショップです。
 医学教育に関心のある全ての方が参加できる会で,毎年4回開催しています。(4回のうち2回は岐阜大学で開催し,2回は全国の医学系の大学と連携して,岐阜以外で開催)
 ワークショップは,教育方法,評価,カリキュラム設計,運営/リーダーシップ,研究の6つに分類されたテーマが準備され,その中から各自が自由にテーマ選択して参加できます。
 MEDCが発足してから約15年間のうちにのべ6000人が参加し,中には毎年参加されている方もあり,全国の医学教育に関心を持つ方が集う場として成長し続けています。
 そんなセミナーとワークショップですが,会ごとに取り組みが完結してしまうのはもったいない,ということで,新たな制度が今年度から始まりました。それが,アソシエイト制度と,フェローシッププログラムです。


(クリックすると拡大します)


 アソシエイト制度は,毎年開催されているワークショップに一定回数以上参加し,かつ,幅広い領域のプログラムに参加した方を認定する制度です。
 認定を受けると,医学教育に関して継続的に様々な情報提供が受けられるメーリングリストに参加でき,最先端の医学教育の情報を,いつでもどこでもキャッチすることができます。


 また,セミナーとワークショップ以外でもさらに医学教育について学びたい方のためのプログラムとして,フェローシッププログラムが新設されました。

 こちらは,全国どこからでもプログラムに参加できるよう,テレビ会議システムとオンライン学習コースを準備し,セミナーとワークショップに加え,医学教育について豊富に学べる機会が用意されています。
 また,毎年のワークショップにおいてもフェローシッププログラム履修者専用のハイレベルなプログラムを用意しており,医学教育の最先端のトピックについて,自身の実践環境を踏まえながら,トータルに学ぶことができます。


第1号となるアソシエイトとフェロー授与者ら


 MEDCは,岐阜大学大学院医学系研究科の研究室(医学教育学分野)も担当しており,博士の学位取得を目指してさらに学びを深めることもできます。


 今後も,より良い医学教育を目指す全国的なニーズに応えるため,多職種連携やラーニングコミュニティの形成といったキーワードを大切にしながら,岐阜大学医学教育開発研究センターは発展し続けていきます。


文責:広報しゃくはち


【関連リンク】
 ・岐阜大学医学教育開発研究センター
 ・同センター アソシエイト・フェローシップのご案内