複数の学部間連携による教育研究組織は?
農(林水産)業は国の基幹産業です。食料自給率40%(岐阜県は25%)では,これから訪れる世界の食糧危機にとても対応できません。
第6次産業化も模索されている現在,単に技術面限らず,経済・経営学・歴史学・地理学など総合化された研究機関(岐阜農業研究所のような)を,産官学連携で,岐阜大学に設置されるよう期待しております。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/60代男性より)
近い将来,食糧危機など資源の枯渇によるインフレ環境など大きな問題が予想される。永続可能な社会をトータルで考えていくような学部があるといいと思う。"連帯し安心して暮らせる社会"を研究テーマとして扱い,岐阜大学が将来の姿のリーダーとなるような方向に進んでいただきたいです。
(応用生物科学部卒/40代男性より)
永年御無沙汰のまま恐縮ですが,折角の機会ですので,気づくままにひとこと,直截に進言申し上げます。今後のご発展を祈念しつつ。
①特に最近のTPP問題に接しますと,この50年間,農業技術の進歩は全く停滞してしまったかに見えます。然し時流は周知の通り農業工場の時代を迎え,農業+各種の先端技術を待ち望んでいます。世界が希求しています。
②更に時流は新エネを中心に新産業革命の様相を呈しております。
③岐阜大学は正に総合大学です。農工医他成果の先端技術を総合化し,社会に技術戦略企画が提案できる筈です。そんなプロジェクト稼働を望みます。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/70代男性より)
今後の我が国の国家戦略として,"水関連技術"を多角的に国際展開していくこととなっている。そこで国に於いては,既に水の安全保障戦略機構が立ち上がり,21C文明を見据えた新しい"水システム"を構築することを目標に法整備,省庁再編が動き出し,これに合せ産業界の再編が加速してきている。これを担う次世代の優秀な人材の育成が急務となっている。そこで,本学に於いては,各学部,各分野横断的な水に係る研究・教育体制の構築が望まれる。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/60代男性より)
学部間の境界領域に関しての実践と理論構築に対する支援が弱いように感じられます。筆者の分野ではそれが痛いほど感じられます。筆者は,一部の都市と広大な中山間地域で○○された,いわば岐阜県と似た環境の高知県で閉業獣医師を行いながら,発達障害者及びひきこもり,ニートの支援〔産業カウンセラー,認定心理士(放送大学で単位取得)〕を行っていますが,大学のバックアップが欲しいところです。そろそろ方法論も確立したいと考えていますが,どのようにしたら大学と連携できるのかわかりません。筆者の領域だと「まあ,何とかなっている」というのが現実ですが,境界領域で活動する人間は同じような悩みを抱えていると思います。フロンティアな分野な分,参考資料も全くないですし・・・。
(応用生物科学部(旧農学部)卒/男性(年齢未記入)より)
ご意見ありがとうございます。
現在,異分野の研究者が連携するプロジェクト型研究センターを学内に5つ設置しています。これは獲得した外部資金をもとに学際的に研究者,専門家が結集する研究機関で,ひとつの学問分野にとどまらない現代的な課題に対して,研究を進めています。
また,平成21年度より月に1回,各部局の研究者が自らの研究の取組みを,昼食時に発表する「ランチタイムセミナー」を開催しています。これは,他学部等の教員の研究活動を知り,学内の教員どうしの交流を促進するための試みです。学長はじめ,多くの教員・学生が昼食をとりながら,活発に論議しています。また,平成23年度より,岐阜大学活性化経費という独自の予算を用いて,異分野の研究グループへの支援を始めています。
次に,教育分野の連携については,岐阜大学の学士課程において学生が身につける「基盤的能力」を策定し,共通教育・各学部での教育の質の向上に取り組み始めたところです。本学のOBの方々にもぜひ力を貸して頂きたいと考えており,同窓会連合会と連携して,講義や「先輩社会人アドバイザー事業」を,キャリアセンターが中心となって進めています。
本学の特徴は異なる5つの学部が1つのキャンパスに集っているところにあり,異分野の交流が望まれているところです。
今後,さらに交流が進むような試みを展開し,ご指摘いただいた成果が上がるよう努力していきます。