南アルプス(赤石山脈)の最北端に位置する甲斐駒ケ岳から北に連なる尾根は,
鋸の刃のように険しくそのひとつに鋸岳という上級者向けの隠れ名山がある。
2012年10月20日。
岐阜大学山岳部はその鋸の刃の上を歩いてきました。
写真の沢を11kmほど遡上していきます。
朝の6時前。
まだ薄暗い中の長い長い河原歩きです。
幅の広い河原で高低差もあり路を探りながら,鋸岳の取りつきである角兵衛沢を探します。
登山道入り口発見。
身長くらいのケルンが積まれていました。
ここから標高1300mほど一気に登ります。
金華山4つ分。
僕たちはそれを約4Kと表現します(笑)
樹林帯をぬけると大きな大きな岩壁が正面に現れました。
そこで一服。
ガレ場を延々と登っていきます。
奥に見えるは南アルプスの女王仙丈ケ岳。
雪化粧をしていました。
稜線に着きました。
青空が広くて近い。
コル(鞍部)から一つ目の鋸の刃先
第一高点を目指して稜線を登ります。
第一高点につきました。快晴。
山頂は雪こそ積っていなかったものの真冬以上の防寒が要りました。
ここから鋸の刃はまだまだ続きます。
ここから難所が続きます。
ギザギザが鋸といわれるゆえんです。
紅葉がきれいでした。
大ギャップと呼ばれるルンゼを懸垂下降で降りて行きます。
大ギャップの底をトラバース(横切り)してさらに登り返します。
もうひとつの刃先に到着。
ここから下山を始めます。
1300m一気におります。
川まで降りたら後は11km歩くだけ。
ここからがまた長い。
日暮れ前には下山完了できました。
岐阜大学山岳部は難度のある登山から,
気ままなハイキングまで幅広く活動しています。
今回は難易度の高い,しかも距離のあるコースでしたが,
みなテキパキ登って降りて予定通りの行動ができたことは,
とても評価できる山行でありました。
1年生も上級生の指導のもと安全技術を現場で身につけてくれています。
安全を最優先にこれからも活動していきたいと思います。
岐阜大学山岳部
伊藤翼