岐阜大学山岳部は
6月16日と17日の二日間で,
日本山岳会主催の安全技術講習会に参加してまいりました。
せせらぎ街道の西ウレ峠でおこなわれました。
ロープの種類による特性と
破断荷重についての机上?講習にはじまり,
ロープワークの実技です。
レスキュー内容が組み込まれました。
動滑車原理をつかった「2分の1システム」とよばれるロープワークです。
※動滑車原理:滑車を使って小さい力で重たい物を引き上げる原理。1/2引き上げシステムとは,1/2に近い力で引き上げることを目的とするシステム。
夜は懇親会。
今夜は水炊きです。
<二日目>
二日目は岩場に移動しての実技講習です。
あのでかい岩場が会場です。
不安そうな1年生。
まずは懸垂下降の確認。
※懸垂下降:ロープにセットされた下降器を用い,ロープと下降器の摩擦をゆるめながら後ろ歩きの要領で高所から下降する方法。
危険な斜面は,「FIXEDロープ」といってロープを張って自己確保しながら登ります。
当然ロープを張るのも,自分たちで現場の自然物を使って,セットします。
前日のレスキュー講習の実技です。
一人急斜面から転滑落した状況で,
動滑車原理をつかい救助するという,
より実践に近付けた内容です。
女性もがんばります。
写真は「5分の1システム」。
救助者がひとり介添えに下りていますので,二人分の重さです。
5分の1とはいえ,やはり重い。
そして5倍の長さのロープを引くことになります。
あがってきました!
救助というのは,
まず自分が安全を確保できなければ,他人など助けられません。
レスキュー技術の前に,登攀技術や安全を確保するロープワークが身についていなければ,
二重遭難の危険があります。
現場はいろいろな状況が考えられ,
その場にある自然物を使って,臨機応変に対応する必要もあります。
人一人を救助する大変さを思い知りました。
これからも,より安全意識の高い山登りをしていきたいと思います。
岐阜大学山岳部
伊藤翼